開催報告  研究セミナー
「これからの日本語教育と外国人留学生の人材活用を考える
~“日本語教育推進基本法”制定に向けて~」

会場の様子

  2017年10月2日(月)、荒川区の日暮里サニーホールにおいて、研究セミナー「これからの日本語教育と外国人留学生の人材活用を考える~“日本語教育推進基本法”制定に向けて~」を開催いたしました。本年6月に本協会が社団法人としてスタートしてから最初の研修事業となりましたが、当日は日本語学校、専門学校、大学などの日本語教育機関を中心に、全国から250名の関係者にお集まりいただきました。開会に先立って全各日協の堀理事長は「グローバル化や少子高齢化を背景として、日本語教育に対するニーズや課題、問題点も近年大きく変わってきている。そうしたことをできるだけ正しく広い視野から認識して、私どもの協会も活動を進めていきたい」と挨拶し、関係機関への連携を呼び掛けました。

吉岡

 研究セミナーでは、まず、日本語教育推進議員連盟(以下、「議連」)の事務局次長を務められている里見隆治参議院議員に「日本語教育推進基本法(仮称)」立法化に向けた動向について、お話しいただきました。当初、同議連事務局長の馳浩衆議院議員の講演を予定していましたが、直前の9月28日に衆議院が解散となったため、代わって里見議員にご出席をお願いいたしました。里見議員は厚生労働省勤務時代に外国人雇用対策業務に携わるなど、外国人受入れや日本語教育に関して深い造詣をお持ちです。講演では現場からの豊富な経験をもとに日本語教育充実の必要性について語られ、現在議連を中心に検討が進められている「日本語教育推進基本法(仮称)」の骨子案について、各種資料をもとに解説いただきました。この基本法の大きな目的は、留学生、児童生徒、就労者や技能実習生、難民など、対象によって縦割り政策となっている日本語教育の現状を改め、一体的、統一的な施策の推進を目指すというもので、具体的な課題として「教育機関の制度整備」「教育人材の育成」「教育カリキュラム、教材の開発」などが挙げられています。里見議員は、議連の活動として各方面からのヒアリングやパブリックコメントなどをもとに議論を重ねたこと、そして本年6月に閣議決定された〈未来投資戦略2017〉や、経済財政に関するいわゆる〈骨太の方針2017〉にも「日本語教育の充実」という文言が盛り込まれたことを紹介。法案の作成から成立に向けての各省の予算要求の状況についても説明し、「今後もここにお集まりの皆さま、団体の皆さまと連携させていただき、ご意見とアドバイスをいただきながら早期の立法化に向けて頑張っていきたい」と展望を述べられました。

続けて、日本語教育をめぐる各方面からの識者5氏によるシンポジウムを、堀理事長の司会進行により行いました。産業界からは日本経済団体連合会の井上洋前参事、大学からは坂東眞理子昭和女子大学理事長、専門学校から小林光俊全国専修学校各種学校総連合会会長、そして日本語教育機関からは全国日本語教師養成協議会の吉岡正毅代表理事と、日本語学校ネットワークの大日向和知夫代表理事の両氏から、それぞれの見解と課題について提言をいただきました。



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セミナー終了後には会場を移して懇親会が開かれ、50名あまりの方々がご参加くださいました。